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現在、私は来年の秋に出版をめざして、数十年に渡る大工道具に関する調査・研究を集大成した「大工道具文化論」を執筆中です。「大工道具文化論」は私の造語ですが、この文化論は、大工呼称の変遷、大工仲間の言い伝え、鍛冶伝播ルートの歴史、古代遷都史と大工道具発達との関連、国力を示す日本の人口推移と律令制で定めた令制国の人口、渡来人と大工道具の発達、大工道具産地、大工道具産業、今日までの大工道具に関する研究状況、手斧始めと大工道具の関連、大工道具職人の名工たちなどから構成される今までにない大工道具の発達史についての多面的な研究アポローチです。 |
現在、すでに多くを書き上げていますが、その中の一つに大工道具に関する研究の歴史があります。大工道具について学術的な研究が本格的に始まったのは、昭和40年代からで、比較的に新しい学問領域のために、大工道具研究の歴史を過去から現代まで体系化して発表した論考は、私の知る限りでは、まだないものと思われます。 |
そこで、大工道具に感心を持つ人たちの参考資料として、これを一つの独立した論考として書き直し、「大工道具研究についての史的考察」と題して発表してみましょう。以下、敬称は略させて頂きます。
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