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(一) 刀鍛冶 福岡一文字派



 福岡一文字派の「福岡」とは、現在の岡山県瀬戸内市長船町一帯の旧備前福岡庄の地名から呼称されたもので、備前福岡史跡保存会の説明によれば、鎌倉時代初期の刀匠「則宗」を祖とする刀工群で、鎌倉時代中期にかけて多くの名工を輩出した流派です。「一文字」の由来は、銘に「一」の文を刻する刀鍛冶が多いことからで、「一」は天下一を表していると言われています。

 後鳥羽上皇の御番鍛冶としても活躍した「則宗」・「宗吉」がいたこの流派は、皇室の庇護を受け、安定した生活の下で鍛刀していたとも伝えられています。

 この時代の備前刀は、古備前派から長船派・国宗派・福岡一文字派を輩出し、刀剣の質、量ともに充実した黄金時代を迎え、特に福岡一文字派の作風は「のちの日本刀の原型であり、古雅の上に優美さを加え、一世を風靡した」と指摘されています。現在、国宝や重要美術刀剣などに指定されている作品が多くあります。

 そして、元冦という時代の大きな変動の中で、福岡一文字派の備前刀の特徴が他の地域に伝わり、作刀に大きな影響を与えるとともに、現在までも備前刀が日本刀の主流となっていると指摘されています。

 日本刀名鑑によると、この福岡一文字派の「助宗」の末葉が、室町時代の後半に備前より近江蒲生郡石堂村の石堂寺近くに移住し、「石堂」と称することになります。




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