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千代鶴国安

(六) 千代鶴 國安



 刀匠列伝のなかに越前国の武生に千代鶴國安を流祖とする千代鶴一門がいて、その子孫も代々千代鶴と号して、國安・宗光・國秀などを名のりました。初代千代鶴國安とは、南北朝時代の京都の名刀匠で、1337年に刀剣の制作に適した土地を求めて越前の国武生に来住し、武生の鍛冶職に刀鍛冶の高度な技術を教えるばかりでなく、自らも鎌を鍛ったとも伝えられ、越前打刃物の開祖として崇敬されました。そして後世の越前打刃物の隆盛に多大に貢献された刀匠として、地域の人達によって國安を祀った千代鶴神社が建設されています。

 千代鶴是秀が修業時代にこの千代鶴國安の名前や故事について知っていたのかどうかは定かではありません。しかし19歳のとき、自立して世に出る際に自分の鍛冶銘をいろいろ考えたとき、名門刀匠としての血筋の矜持が、鍛冶銘として当時大変めずらしく、また慶賀な千代鶴銘の着層を得たことは間違いありません。
祖父や父が使った長雲斎の号を後年千代鶴是秀自身も使い、「長雲斎千代鶴是秀」と銘を書くこともありましたように、大工道具を鍛ちながらも常に刀匠としての矜持を持ち続けたことからも理解できます。

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