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(二) 日本の墨壷の歴史 ―― 近世と近代 ――



 近世になると尻割れ型墨壷は消えていきますが、この系統を受け継いだ型として、主に関西の大工職が使った細長幅で墨池の小さい関西型墨壷と、江戸で発達した型である墨池を大きくした関東型が出現し、形態も多様化していきました。そして江戸時代の後半から明治時代の初期にかけて江戸に現在のような型のものが現れ、以前のものより大きな型になり、材質は欅の木が主流になりました。特に木目が入り込んだ根の部分や二股に枝の出た部分が好まれて彫られました。

 明治時代の中頃になると、東京・大阪・京都に墨壷彫りが巧みな大工職の中から、それを専業とした人達が現れました。専門職の出現によって墨壷の形は一層よくなり、工夫が凝らされ、墨池のまわりに亀や鶴や龍など水に縁のあるものを、装飾を凝らして彫るようになりました。


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