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(一) 刀匠 「信国派」



 千代鶴是秀の先祖について知るには、南北朝時代前期に興った刀鍛冶の流派である信国派について、まず語らなければなりません。
「千代鶴是秀作 両刃反繰小刀1」
 京都を中心にした古刀山城伝の刀鍛冶に、鎌倉時代初期から中期にかけて粟田口派・来派・綾小路派、そして鎌倉時代末期から南北朝時代初期にかけて了戒派・信国派・長谷部派が興り、繁栄しました。これらの流派の特徴は、「地肌が鍛えられて美しく、垢抜けした気品に富んでいる」と指摘されています。

「千代鶴是秀作 両刃反繰小刀 刻印1」



 その流派の中でも、京鍛冶の名門である信国派は、南北朝時代から室町時代に華やかな繁栄をし、「京物の伝統を示した直刃と貞宗風を受け継いだ湾れ刃の二様」の作風に加えて、「梵字・蓮台、倶利迦羅など、濃厚刀身彫りが代々上手」と言われ、のちには「互の目調の乱れ刃の作域」が新たに加わり、明治時代まで続いた流派です。

「千代鶴是秀作 両刃反繰小刀 刻印2」

 初代信国やその子孫の刀工たちが作刀した地名から、信国派は「京信国派」(延文/1356年頃から応永頃まで)、「豊前信国派」(永享12年/1440年頃から慶長7年/1602年まで)、「筑紫信国派」(慶長頃から明治までで、筑前ほか、筑後・豊後・肥後など活躍した九州の信国系の刀工たち)と呼ばれました。

 また分流として、「越後山村派」(貞治から永享頃/1362年〜1440年)や「南部信国派」(天和/1681年頃から明治まで)もありました。



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