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(三) 3代目「加藤良明」



兼国鮎型 1
 3代目「加藤良明」は、2代目の長男、加藤清志です。昭和19年に生まれ、現在66歳です。父の下で修業し、本号を初代「良明」である祖父の刀匠銘「兼国」を名乗ります。20歳から刀の修業に入り、父と一緒に碑文谷で刀匠として日本刀を鍛ちながら、包丁・切り出し小刀・鉈・槍鉋などの打刃物を鍛っていました。文化庁から依頼された打刃物も。時折鍛っていました。3代目「良明」も父と同様に、玉鋼以外の作品は本号の刀匠銘「兼国」ではなく、刃物鍛冶銘の「良明」を切り、上等な作品ほど文字数が多くなります。

兼国鮎型 2 3代目「良明」は、昭和52年に知人の井上武からダマスカス鋼(注1)を紹介されたことによって、西洋ナイフの世界に興味を持ち、その製作に取り掛かります。鍛接や折り返し鍛錬によって造られるダマスカス鋼が、玉鋼を鍛錬して造る日本刀の製作工程に似ていたからです。同時に、ストック&リムーバル法(注2)によるカスタムナイフの製作にも取り掛かります。

(注1) この鋼はインドのウーツで造られ、それがシリアのダマスカスで刀剣などに使われたので、西欧でダマスカス鋼と呼ばれるようになりました。不思議な生命感を感じさせる木目状の模様のある鋼で、強靭な性質を持っています。そして、木目模様は決して同じものはありません。

(注2) 厚い鉄板を削り出してナイフの形に仕上げる方法で、カスタムナイフの多くのメーカーはこの方法で製作しています。

兼国鮎型 3 そして、日本刀の鍛刀では優秀賞など数々の賞を受賞する中で、日本古来から培われてきた日本刀の精神と西洋ナイフを融合させるという新しい分野を開拓し、優れた多くの作品を作り出して、国際的にも有名な西洋ナイフの匠となりました。

 平成12年には、目黒区碑文谷から山梨県北杜市高根町に加藤鍛錬所を移し、現在3代目「加藤兼国」銘の刀匠として、また3代目「加藤良明」銘の刃物鍛冶として、日本刀や西洋ナイフそして各種打刃物を鍛っています。、



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