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むすびに



千代鶴是秀の掛軸1 私は、当初この「千代鶴是秀と書」では、当店の所蔵している書・色紙・手紙・箱書きなどを紹介し、高等教育を受けずに漢詩などの素養を持って達筆な書を残した千代鶴是秀が、どこで、誰から学んだのか、また書の才能を活用して、なぜ道具鍛冶として初めて箱書きしたり、作品に文字を刻んだりしたのかを、詳しく書くつもりでした。これらについては、誰もほとんど語られていないからです。

 しかし、調べ書き進むうちに、書き上げようとしたテーマが段々と大きく広がり、是秀と太郎の葛藤から作風の変化へ、そして千代鶴芸術の完成と到達点へと私の関心が移って行きました。これらは千代鶴是秀の書の才能と密接に繋がっていたからです。
千代鶴是秀の掛軸2
 大変の難しいテーマですが、書き上げがいのあるテーマです。しかし、私の想像の域を出ない部分もありますので、これらについては一つの試論として書き上げました。

千代鶴是秀の掛軸3 




 千代鶴是秀は、大工道具が東京において大きく発展し始めた明治の初め頃に生まれ、明治・大正・昭和の大工道具全盛期に活躍し、大工道具が電動工具の普及によって衰退し始めた昭和30年代始めに亡くなったことは、なにか暗示的な深いものを感じさせられます。

 その後、千代鶴是秀の切り開いた道を歩む道具鍛冶が多く現れますが、千代鶴是秀を超えることは、まだ誰もできません。まさに「千代鶴是秀の前に誰もなく、千代鶴是秀の後に誰もなし」と言えましょう。




   平成22年2月吉日に記す
   有限会社 スズキ金物店
     代表取締役 鈴木 俊昭



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