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大工と大工道具という呼び名について



大工道具写真1


はじめに



 現在、わたしたちは直接木造建築に携わる職人の人たちの職業種名を「大工」と呼んでいます。また、その人たちの親方を「棟梁」とも呼んでいます。当然のことですが、この人たちが建築に使う道具を「大工道具」と呼んでいます。  

 この「大工道具」と呼ばれる道具をよく見ますと、大工職の人たちが使う道具ばかりでなく、建具職・家具職・桶屋職・木挽き職・木造船造り職などの専用道具も、「大工道具」の部類の中に含まれています。厳密にいうと、これらの道具は大工という人たちの使う道具ではないので、「大工道具」とは言えないでしょう。では、なぜ「大工道具」の部類に入れて、そう呼ぶのでしょうか。「大工道具」という名称は、いつの時代から使われるようになったのでしょうか。

また、「大工」という言葉も古代に現われますが、現在の意味とはまったく違っていました。直接建築に携わる工匠の職業種名も、別の呼び名で呼ばれていました。大工の親方を意味する「棟梁」も、或る時代から使われ始めたのですが、それ以前は別の意味に使われていました。             


これらについて、「大工道具」を研究する人たちや大工職・道具収集者などの間で、ほとんど関心を持たれず、語られもしなく、現在に至っています。それらの人たちの中で、大きな誤解も生じています。


これらの問題について解明するには、日本における古代から現代までの木造建築に携わる工匠の職業種名の変遷の歴史を紐解かねばなりません。わたしは、2015年5月に『大工道具文化論』を上梓し、第1章「建築に携わる工匠呼称の変遷」で詳しく語りました。そこで、その後の調査・研究を加えて「道具の歴史」欄に掲載するため、「大工と大工道具の呼び名について」と題して、これらについて語ってみましょう。



大工と大工道具の呼び名について 目次




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